2007年06月13日

abbass à noor インタビュー

前回紹介しましたダルフール出身のスーダン人ミュージシャン abbass à noor 氏にインタビューできました。要チェキラッチョ
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真島:abbassさんにとって、人生で大切なこととはなんでしょうか?

abbassMusic and Peace(音楽と平和)。音楽は私の人生で特別なものです。音楽をするためには、平和であることが絶対条件だから、私の人生にとってPEACEは音楽よりも大切なものだと言えます。

真島:音楽をつくること、演奏することは楽しいことですが、同時にアッバスさんのように現実を見つめて(特にダルフールで起こっていることについて)、その上で曲をつくるというのは、凄くタフ(辛くて苦しい)な作業だと思います。音楽をやめようとしたことはありますか?どうして続けていられるのでしょうか? abbassさんにとって、音楽って何ですか?

abbass:やめようとしたこともあります。でも、もし自分がやめてしまったら、誰がダルフールの悲惨な状況を伝えられると思います?いまは、フランス文化センターにいる友人の手を借りながら曲を作って、歌っています。ダルフール出身のラッパーは自分一人なんですよ。(スーダンの首都)ハルツームでもラップやってる人間は知らないですね。いろいろと難しいこともありますが、やるしかないんです。音楽は私にとって、人生そのものです。これまで35人の家族、親類が殺されてしまいました。音楽だけが唯一の希望なんです。音楽だけが、自分のメッセージを伝えることができる手段なんです。

真島:尊敬するミュージシャンは?

abbass:ダルフール紛争について声をあげているミュージシャンはほぼ全員尊敬します。彼らの音楽を通して、世界中の人々がダルフールで起こっていることに目を向けてくれますから。

真島:私個人のことですが、911の時、通っていた大学がワールドトレードセンターの隣にあったため、建物自体崩れてしまったし、クラスメートも人間がビルから飛び降りるとこをみたりしました。私は家にいたので、何も見なかったし、親しい人を亡くすこともありませんでした。ただ、次の日ブルックリンまでかなり濃い煙がただよってきて、もしかして明日死ぬんじゃないか、と漠然と思い、すごく怖くなった経験があります。それから自分の物事に対する考え方が大分変わったように思います。較べることができる話じゃないんですけど、アッバスさんは家族や友人を亡くされてしまっていて、この紛争がアッバスさんの人生そのものを変えてしまったと思います。フランス文化センターに避難後、ダルフールには戻っていないですよね。もしできたら、アッバスさんに起こったことを詳しく教えてください

abbass:フランス文化センターへは学業のために行っていたんです。ダルフールにはその後戻っていません。家族にもそれ以来会っていません。もう4年になります。家族・親戚の何人かはチャドの難民キャンプで暮らしています。スーダンの他エリアに行った人もいます。去年カタという国連と働いている友人がダルフールへ行くことになったので、彼女に父親を探してほしい、と頼んだところ、幸運にも父を見つけてくれたんです!カタが電話をくれて、「Hello, Father」と父と話すことができました。その後、カタが写真を何枚か撮ってきてくれて、今では部屋中に父の写真を飾っています。毎日「Hello, Father」と写真に話かけて、まぁ、気分的に少しは落ち着くのですが、でもただの写真なんですよ。父がここにいるわけじゃない。

真島:愛と憎しみ、どっちが強いと思いますか?愛は憎しみに勝る、と思います?みんな愛が一番強いっていうけど、いまはダルフール問題の他にも、毎日悲しいニュースばかりです。だから最近「愛」がとっても弱く感じます。また、abbassさんは「寛容」について歌ってるけど、どうしてそういう歌が歌えるんですか?私は怒ったりむかついてばっかりで、特に人殺しをする人達に「寛容」の心なんて持ってません。

abbassダルフールの現状をみれば、「愛が憎しみに勝る」とか「愛は憎しみを凌駕する」とは思えません。ダルフールで被害にあっている人が、加害者を「許す」ことはあっても「忘れる」ことはないでしょう。もし「憎しみ」があれば「愛」が生まれることはないですから。

私が歌う「寛容」とはスーダン政府に対するものではなく、ダルフールの人々についてです。政府が私達を2つに(アフリカ系とアラブ)分けたのです。以前、私達は1つでした。だからこそ、UNITEできると思うのです。それが自分の音楽のテーマでもあります。

真島:これからどういう活動をしていく予定ですか?スーダンを離れる予定はありますか?

abbass:フランスの友人達とアルバム制作を終えたばかりで、そのアルバムが今年中に発売予定です。スーダン政府からの抑圧も出てくるだろうし、とにかく活動を続けるのは簡単ではありませんが、音楽は続けます。

真島:最後に、このブログは日本人(または日本語を読む人)しかみていないので、一般的な「日本人」の皆に、メッセージをお願いします。

abbass:ダルフールで何が起こっているか、よく見てください。
ONE LOVE DARFUR-JAPAN
Peace BIG UP

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(一言)
abbass氏のCDがリリースされたら、仙台のDJ陣(特にJazz系の)にスピンして欲しい。これまで映像やニュースでしか知らなかったダルフールの人々ですが、abbass氏にコンタクトをとってから、ひどく近く感じられる。そいえばCITIZEN COPEもダルフール問題についてかなり活発に動いてます。(サスガ)うーん、チラシつくろっと。協力者随時募集〜stop_darfur@yahoo.co.jp
posted by 真島昌子 at 15:18| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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